米国医師会雑誌

 米国医師会雑誌(JAMA)にカイロプラクティック・ケアを通常医療に加えることで腰痛の不快感や障害を減らす可能性を示唆する研究報告が掲載された。これは画期的な出来事である。
 研究者は腰痛疾患を抱える米軍人750名のうち、全員が理学療法と疼痛と炎症を抑える薬物を処方され、うち半数がカイロプラクティック・ケア(脊椎マニピュレーション、リハビリ運動、温熱療法を含む)を処方された。6週間後、カイロプラクティック・ケアを追加処方されたグループに、通常医療のみのグループより大きな腰痛改善が見られた。
 筆頭研究者のChristine Goertz博士は、「脊椎マニピュレーション(カイロプラクティック・アジャストメント)は外傷による状態から身体の組織を治癒させ、疼痛を抑制することで体を正しく働くよう改善させる可能性があります。」と答えている。米国では日本と同様に多くの成人が腰痛を抱え労働生産性に影響を与えている。また、オピオイド系鎮痛剤の乱用が社会問題になっており、疼痛緩和として薬物や注射、手術といった治療法よりも危険性が低い保存療法に注目が集まっている。